「耐海水性電気2重層容量を利用した海中通信」プロジェクト
代表:川原田 洋(基幹理工学部 教授)
世界規模の海底地質調査、海洋生物生態調査等の海洋探査が盛んになり、また海中ドローン、マリンレジャー等の水中アクティビティ市場が2023年には5000億ドル以上に成長する。これまで超音波や可視光による海洋通信は存在するが一長一短である。本提案では、海水中に入力信号(矩形波)を信号電極及び検出表面での直列の電気2重層容量と抵抗からなる微分回路にてパルス信号検出することで100KHz以上1GHz程度までのデジタル通信技術を開発する。対象とする波動は従来の超音波、電磁波ではなく、プラズマイオン波である。現在、入力電圧±1Vで塩水を満たしたチューブでは25mの1MHz信号伝搬に成功している。海水への入力形状、伝搬形態、検出技術の工夫により、海水中自由空間での25m以上の通信を可能とし、個々のシステムに整合する通信回路を提供するベンチャー企業(売上1億円規模)の設立を考える。